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マスコミの大罪を問う
2012年2月号
エスタブリッシュメント(既成体制)崩壊の潮流は止められない。20年前だったか、アメリカの友人が、日本の大蔵省でさえ崩壊の例外ではないと断言していた。
予言通り、大蔵省は解体され財務省となった。財務省になっても、しぶとく国益を浸食し続けているが、国民は鈍で従ではあっても馬鹿ではないから、独善と蛸壷性と私欲にまみれた官僚たちの不見識と罪状に、いずれ断を下すことになるだろう。
大企業神話が崩壊し、日教組、共産党が根底から問い直され、宗教も実態を暴かれた。君臨してきた自民党も崩壊の体、そしてやくざ屋さん等に至るまで、エスタブリッシュメントは、例外なく崩壊の過程にある。…が、唯一無傷のものがある。マスコミだ。公的性を隠れ蓑に、狡猾に生き長らえてきたマスコミも、所詮、国民から鉄鎚が下される運命だろう。民主主義の守り手を装いながら、独裁ナベツネに恐れおののく読売。身内の理不尽な独裁を糾弾もできぬ身に、独裁国 家北朝鮮を云々する資格などあるものか。
マスコミの基本素養は「愚直さ」だろう。真実追求も、国益侵害の糾弾も、この愚直の信あればこそ、マスコミに託されるのだと思う。…が、実態は否だ。
昭和軍国主義の下で、「剣」にひれ伏し世論を煽り、戦争突入に力を貸したマスコミ。敗戦では一転、「一億総懺悔」という美名で、すべてを有耶無耶にした上で、支配者アメリカに乗り換えて、伝統文化を否定し日本人を白痴化するアメリカの陰謀に加担したマスコミの罪は、現代版の焚書坑儒だ。ソ連を、中国を、北 ベトナムを美化し、共産主義の心地良い論理に酔いしれて、軍国主義から共産主義へと、右から左にブレまくった朝日新聞は、一度の懺悔もしていない。一億総懺悔を標榜し、自己の大罪には頬被り…普通はこれを卑怯という。日本をジャップやポチと罵り、属国扱いしてきたアメリカの「剣」に、マスコミはただの一度でも「ペン」の見識を示したか!
そして今度は原発だ。マスコミは、原発の危険を30年間隠蔽し、安全神話を撒き散らしてきた。地震学者の警鐘乱打を無視してきたあげく、福島原発事故後の今でもまだ、廃液処理問題から目を逸らし、真実から離れてしまった罪深いマスコミ。
七重苦にあえぐ日本。国民は一体、何を信じたらいいのか?国は国民に何を頼み、何を約すのか?日本はいま、羅針盤をなくしたといわれているが、実は大方 の国民は、日本が目指すべき方向…正すこと、守ること、捨てること…を予知できており、それをお上から、フェアーな形でわかりやすく示してほしいと待っているのだ。政治屋の世界には、手練手管以外に何もないから、天下の公器・マスコミは、せめて今度こそ、国益の方向性と施策のあり方とその手順を、一貫した 目線で愚直に整理すべきだろう。プロの目線では駄目だ。家族を抱えた一市民の目線しかないだろう。
エスタブリッシュメントで最も罪深いマスコミ。無能な政治屋は、国民が怒れば選挙で葬れる分、フェアーな存在だ。40歳以下の候補者しか選ばない手だってあるのだから…。
しかし選べないエスタブリッシュメントの浄化はどうする。真面目・愚直を失った学者など誰も相手にしないから、人畜無害である。企業は、利益追求という構えのゆえに、放っておけば悪さに走ると警戒されており、この緊張感が、企業行動の抑止力となり浄化力となっている。官僚も国民は選べない。だから官僚制改 革を民主党に託したが、何と、この政党は、何もしないで白旗を上げてしまった!ならばこの体たらくは、残念ながら日本の実力と諦めるしかない。そして官僚の小悪は、必要悪の税金として我慢するしかない。最後に残る官僚制の大悪は、日本の羅針盤が整理されさえすれば、自動消滅する運命にあるから、ま~この辺で仕方ないか。
さて、マスコミ人を私たちは選べないし、マスコミは、牙をむいたら「正義」を振りかざし、歯向かう者を破壊する暴力体だ。愚直さと信を忘れ、独善性を鎧で 固めたこのマスコミに、国民はなす術がないのか。いやいや、国民には確かな手立てが残されている。マスコミは、視聴率や発行部数に土下座するから。それらが減れば、淘汰される運命にあるから。
愚直さを忘れ、信をなくしたマスコミには、不買運動で対抗すればよい。弱き庶民に与えられたこの特権を、血を流して安寧を勝ち取った西欧人は、決然と行使する。市民革命を知らない日本人には馴染みが薄いが、「個」の脆弱を「集」の力に転換するこの武器を、有効に活用できるかどうか。結局、マスコミの襟を正せるかどうかは、私たち一人ひとりの心構えにかかっている。【工藤】